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2004年 ヨセミテの感想

毎日が楽しくて、あっという間に終わってしまったヨセミテでのクライミングツアー。 今、思い起こしてみると「あれは現実のことだったのだろうか?一夜の夢だったのではないか?」なんて思う。

■ エルキャピタン ■

一言、でかい!巨大な岩の塊。ここを登るなんて、人間のすることではない。 でも、登っている人がいるんだなー。 双眼鏡で見ると、ほんとに米粒のようにしか見えない。 何ピッチあるんだろーか?ここを一日で登ったクライマー達は、 終わった後にエルキャピタンを見て何を考えるのだろーか? それにしても、毎日エルキャップを見られたのは幸せだった。 自分が曲がりなりにもクライマーであることを認識させてくれた。 ありがとう、エルキャピタン!


標高差1000m、偉大なエルキャピタン。 この一枚岩を多くのクライマーが何日間もかけて、登攀する。
まずは、トンネルビューポイントから双眼鏡で覗く。 エルキャップの下からも覗く。 岩が大きすぎて肉眼では分かりづらいので、双眼鏡でクライマーを探す。 この時も何組かのビックウォールクライマーが取り付いていた。

■ クッラククライミング ■

「ヨセミテはクラックの宝庫」とは聞いていたが・・・・。 本当に美しいクラックだ。クラックのいいところは岩に何も打っていないということ。 ただの岩の塊ではないが、自然のままの岩。私たちが登ったルートもほとんどがクラック。 日本でナチュラルプロテクション講習を受けてきたが、 いざこんなに長いクラックを前にすると、やはり自信がなくなってしまった。 今回は、すべてトップロープ。5.9から5.10bくらいまでを挑戦してみた。 日本のグレードより少し難しい気がする。 初めのうちは、まだジャミングの調子がつかめなかったが、だんだんとコツがつかめてきた。 足のフットジャムもきまるようになってくる。 そのうちには、フットジャムのやり過ぎで足が痛くなってくる始末。 腕も傷だらけ。それでも楽しい。 特に長めのルートを挑戦しているときは、岩と私だけの世界。 目の前のクラックに話しかけるようにして登る。 「おい、この手がかかる場所はあるかい?」 「お前さん、ちょっと広すぎ。腕がすっぽり入っちまうじゃないかい」・・・ 今回でクラッククライミングが好きになった。 日本でできる場所はあるのだろうーか?
Sacherercracker 5.10a
全長45m。フィンガージャム〜ハンド〜フィスト〜オフィドゥスと続く内容盛りだくさんの好ルート。
Sacherercracker

オフィドゥス部分を登る。体半身が入る広さ、最も辛いところ?!
Serenity Crack(1/3P目)5.10a
全長48m。まっすぐなピトンスカーが続く。
Outer Limits 5.10b
全長32m。大人気ルート。やっぱり登っておかないとね。

■ マルチピッチ ■

エルキャップを背にしてのマルチピッチをやった。 サイコーに贅沢な気分。人気ルートにもかかわらず、誰もいない。 昨日の夜テントでインクノットの練習をしてきたので、準備万端。 それにしてもヨセミテの日差しは強い。 ビレー中に後ろを振り返るとエルキャップが白く輝いている。 1ピッチ終了すると、のどがカラカラ。 途中、ナッツが抜けなく、涙ながらに残置。 それでも楽しい(ごめんなさい、阿部さん)。 あっという間に終了点に着いてしまった。 でも、リードの阿部さんは大変だったと思う。 私も次回来るときには、リードが出来るようにしよう。 懸垂で降りてみたら、なんと回収できなかったナッツが私の靴の中に。 後続のパーティーが取ってくれたようだ。何もかもが順調!
Central Pillar
5P目のワイドクラック
午後は、大人気ルート
Nut Cracker 5.8(5P)
写真は最終ピッチ。
ルートはExcellent, Smither 5.10a(3P)。
エルキャップを背にして登るCentral Pillar of Frenzy 5.9(5P)の2P目 ヨセミテバレーから1時間位のトウラミメドウでのマルチピッチ。素晴らしいロケーション。

■ キャンプ生活 ■

これまた快適!毎日スーパーに買出しに行く。 もち、ビールも買える。夕食の材料を買って、みんなで分担して調理する。 やはり、主婦は偉大だ。手際がいいし、味まで違ってくる。 それでも私もレタスをちぎったり、炒め物を回したり。 クライミングの後で疲れているだろうに、みんな元気だ。 ビール片手に炒め物している人もいる。 カレーライス、スパゲティー、オイルサーディン丼(これは簡単に作れて味もサイコー)、 けんちん汁。こんなに立派な食事が出来るとは思っていなかった。 なんせ、ご飯なんて絶対食べられないと思ってたのに。 みんなあっという間に食べつくしてしまう。 やっぱ、動き回った後の食事は美味しい。 食事中の会話もにぎやか。星もきれい。 テントに入ればすぐにぐっすり寝てしまう。 こんなに幸せでいいのだろーか? しかし、食料の保存には気を遣う。 熊避けのボックスにきちんとしまわなければならない。 私が来る前には何回か熊に会ったそうだか、私はとうとう熊には会えなかった。 心残りじゃー。リスはそこいら中にチョコチョコしている。 これまたかわいい。鳥も色が美しい。コヨーテも見かけた。 ウー、熊熊。熊避けに食料を入れなければよかったかなー? キャンプ場でやっかいだったのは、松脂。靴の裏がすごいことになっている。 テントにも、車のフロントガラスにも。 見た目にはきれいなのだが、取るのは大変。 植物と言えば、ルート中にポイズンの木があった。 多分ウルシだろうが、こちらではずいぶんと恐れられている。 私なぞは、クライミングとなればポイズンの木だろうが突っ込んでいってしまう。 まったく問題なし。それにしても、一週間元気だった。 シャワーにも毎日入れたし、睡眠時間は日本にいるときの倍以上は摂っていた。
快適なUpper Pineキャンプ場

■ オフ日 ■

二日クライミングして一日オフ。 そして三日クライミング。貴重なオフ日。 まずは洗濯。洗濯機を回している間に外の岩でボルダリングの真似事に挑戦。 日本では外でボルダリングをしたことはない。なんか気後れしてしまうのだ。 しかしここはヨセミテ。すべてが開放的な雰囲気で楽しめた。 それから、有名なキャンプ4に行ってみる。 ここにいるのは、ほとんどがクライマー。なんか雑然としている。 近くのボルダー街道を散歩。誰も登っていない。まだ、暑い時間なのだ。 それからグレーシャーポイントに向かった。 ここから見るハーフドームは素晴らしい。 ここも登れるらしい。あんな丸いところを登るのだろーか?
洗濯の合間にボルダ-を楽しむ。 ヨセミテのもう一つの象徴、ハーフドーム。この大きさと形、大自然の偉大さ、神秘を感じずにはいられない。
全てが順調に楽しく終わったヨセミテ。 次回はぜひナチュラルプロテクションの練習をしてリードをやってみたい。 熊にも会わなければならない。 講師の杉野さん、スタッフの阿部さん、松内さん、 一緒に行った仲間たちに感謝!貴重な思い出をありがとう。 困ったことに、また一段とクライミングの魅力にはまってしまった。
キャンプ4にある、有名なボルダー、ミッドナイトライトニング。 楠瀬 美穂(YFメンバー)

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